家を建てることになった時に
最初にこだわったのは、その家から見える風景でした。
とても贅沢なことなのでしょうが
とにかくどの窓からも緑がみえるようにしたかったのです。
隣が木々の生い茂る公園なら申し分ありませんが
そんな土地は間違いなくお高いです!
庭に木々を植えられるくらい広い土地を購入することも、もちろん難しい!
そこで、周りの家の庭の木々が、あたかも自分の家の緑のように
窓から見える環境をとても意識して選んだのです。
幸運にも、行きとどいたお手入れで緑豊かな木々を保っていただいている
素敵な方々のお家の近くに家を建てることができ
なんと私の贅沢な思いは叶えられました。

近隣の方々には本当に感謝です!
ありがとうございます!
そんなブログを書かせていただいたのが去年の5月。
『窓から見える風景』というタイトルのブログです。
しかし、しかしです。
ここ最近お家の周りに異変が起きています。
なんとそんなお家が次々と解体され、当然のようにそのお家の庭にあった大きな木々がなくなっていってしまい
窓からみえる風景計画がここへきて崩れ始めているのです。
まあもともと自分のものではなかったわけで、文句をいう筋合いは全くないのですが。
一軒二軒ではなく、同時に5軒がまとまって姿を消し私のお家の周りは、空き地だらけに。
今まで立派な木々の恩恵をさんざん受けてきたので、それでも充分有り難かったのですが。
それにしても一体何が起こっているのでしょうか。
すぐに家が建つわけでもなく、しばらく空き地のままなのです。
何事も変わらずいつまでもあると思ったら大間違いですね。
当たり前や永遠はないのです(泣)
最近、このように周りの環境の変化も著しいのですが
私自身もお店を移転したりオフィスのお引越しをしたり
かなり生活環境が変わりました。
それに伴い不要なものの整理のため倉庫に何度も出向いています。
きっと人生の節目なのかもしれませんね。
世界線が変わってきているのかなと思ったりしています。
今までのフェーズから違うフェーズに移り変わったような
自分は変わらないのですが、身体だけがどこかにワープしてしまったような妙な感覚。
家族も仕事仲間のスタッフも変わらないのに、みんなが少しずつ違って見えるのは何故なのでしょう。
とても不思議な感覚です。
引越しのために手放したものがあります。
それは目に見える環境だけでなく、人間関係や仕事の環境など
目に見えるものから目に見えないものまで。
そのせいなのか、流れが変わったような気がしてならないのです。
これからどうなっていくのだろう?
と、今はなぜか不安より好奇心の方が勝っていますが。
ということで窓から見える風景が変わってしまったというお話でしたが
変わらないところもあり、リビングからの窓の景色は今日も同じ。
唯一自力で植栽した、玄関に入ってすぐのガラス越しに見えるその木は
変わることなく2階のダイニングルームからも間近に見ることができます。

毎朝鳥たちがやってきて、とても賑やかなのも楽しみの一つです。
変わっていくものと変わらないものと。
変わっていくものからは刺激を受け、変わらないものに癒される。
暮らしの中で、おそらくそのバランスが大切なのかもしれませんね。
変わることも恐れず、変わらないものを相変わらず守っていられる事への感謝と。
窓からの風景が変わっていく中で、そんなことを感じています。
karf ディレクター
島田幾子 Ikuko Shimada
インテリアショップ「karf」で店舗全体の企画を担当。
長年インテリアに携わってきた立場に加え、生活者目線の住まいと暮らし
親として学んできたことや、子育ての環境への考えを
パーソナルサイト「Good Life Tips」で発信。
その人気記事から2023年、絵本『家具ものがたり』を出版。
作画は画家であり絵本作家の松田奈那子さん。