これまでも我が家にあるヴィンテージを
いろいろとご紹介してきましたが
今回は玄関先に長年置いてあるロボットについてのお話です。

身長55㎝、重量はかなりありますね。
ひょいと動かせるものではないです。
20年前、ロサンゼルスのアンティークモールで出会いました。
アルミの鋳物でおそらくロボットの型取りのためのものと思われます。
もとのオリジナルは、ブリキかポリプロピレンかも、と。
なぜなら脚のあたりが潰れているから。
なるほど、そこはモノ好きな主人ならではの視点。
なぜこれを買おうと思ったの?と尋ねると
「お地蔵さんみたいでかわいいから!」
お、お地蔵さん、、、、、ですか(汗)
アルミ素材やフォルムも含めて
このロボットは私もとても気に入ってます。
以前のブログ「玄関先の余白」の中でも写真に写っていたのですが
その時にロボットについて触れなかったのは
しっかりご紹介したかったからです。
ちなみにこんな木のロボットもあります。

首や手足が動かせ、顔の傾き方で笑っているようにも
少し憂いているようにも見えるのです。
うちのヴィンテージ家具&カフェ「blackboardつくば」で
以前この作者さんと、コラボさせてもらったもの。
なので、店名が入っています。
首や手足が動かせ、顔の傾き方で笑っているようにも
少し憂いているようにも見えるのが不思議です。
廃材でひとつひとつ手作りしているので、同じものがひとつもないのですが、
どのロボットも可愛らしく愛嬌のある表情をしていて
作者さんのお人柄なのかなと想像しています。
そして廃材繋がりでいえば
次男が小学校の頃、お出かけ先のワークショップで作ったロボットがこちら。

今でも、彼の家に飾ってあります(笑)
我が家のロボットたちが影響しているのか明言はできませんが
息子の作る作品にロボットの顔のように見える作品があるのです。
周りの環境を使ってトレーニングをするパルクール実践者であり
アーティストとしても活動しているのですが
彼が見る都市はこんなふうに見えているのですね。
これはビルの屋上を真上からみた作品。

ロボットの顔に見えます!
ちなみに彼は顔のひたい部分に張りついてます。
視点が変わった時に、見てるようで見てなかったことに気づいたり
その景色のなかに自分を配置することで
違う視点を持てるというような考えで
作品を発表しています。
これってうちのロボットたちが影響してるのかなぁ
と聞いたことがあるのですね。
そしたら「うん、あるかもねー」の一言。
へぇーって、関心する私。
ロボットのことを話題にしたことも
感想を言いあったことなども記憶になく
ただただ家の中に「ある」このロボットたち。
毎日目にはしているはずだけど、日常の風景になってるもの。
ほとんど無意識。
私は、この無意識の中での人の認知というものに大変興味があって
AIに聞いてみたら、神経科学の分野の研究として
無意識システムが認知・感情・行動を調整している
という視点もあるようなのですね。
なので何かしら影響力というのは、どうやらありそうですよね。
おしつけず、そっと置いとく。佇ませておく。
どうだ!これすごいでしょ。
いいでしょう!
と意識させてはなりません。
ここがこうなって、ああなってて、、くどくど
となると途端に、うるさいなー
と相手の興味はなくなりますよ。
うんちくなんて語ったらもう完全にアウトですね(笑)
これは「関心を共有したい」際には、非常にもったいないです!
ある時、興味を持って尋ねられたらその時がチャンス!
一気にうんちくを語るのも効果的かもしれません。
ということで、お家の中に置いてあるものって
人の人生にかなり影響あたえるものだなと。
家族との暮らしの中で痛感しています。
だからみんな「丁寧に暮らそうね」と言ったり
私自身も「環境が人を育てるよねー」
とか思ったりしているのです。
そして、自分の好きなもの大切にしたいものは
しまっておかず、堂々とお家の中心に置いてみてはいかがでしょう。
いつか質問されたとき、語れるように。
好きなものについて喋るのって楽しいですもんね。
ただし、もしかしたら誰にも尋ねられず
なんの影響もなかったとしてもガッカリしないでください。
何年もたって子どもが大人になった頃、ふと思い出して
そういえば「じぃじはね、、バァバはね、、」と
孫や友だちに話してくれるかもしれませんよ。
ただしただし、保証はありませんので、くれぐれも!
karf ディレクター
島田幾子 Ikuko Shimada
東京・代官山のインテリアショップ「karf」で店舗全体の企画を担当。
長年インテリアに携わってきた立場に加え、生活者目線の住まいと暮らし
親として学んできたことや、子育ての環境への考えを
パーソナルサイト「Good Life Tips」で発信。
その人気記事から2023年、絵本『家具ものがたり』を出版。
作画は画家であり絵本作家の松田奈那子さん。