ある昼下がりのこと。

未就学時くらいの年齢をもつ家族連れが
多く広場に集っていました。

大人は疲れて休憩しているのですが
こどもたちは休んでなんかいません。

声をあげて元気いっぱい
あちらこちら所狭しと走り回っています。

何が楽しいのか、追いかけたり追いかけられたり。

じっとはしていないのが子どもの特権!
遊んでなんぼの世界です!

いい!
いいなぁ~こういうの。

それを誰も制しないし、イヤな顔したり
文句を言ったりしてないのが素晴らしい!

そこはかとなく、しあわせな気分になり

いろいろなものに
人に
環境に
自然と感謝があふれてきました。

ロサンゼルスのとあるショッピング街の広場でのことです。
どの国に行っても子どもの行動は似たようなものなのですね。
というか同じ!

言葉や文化の違いはもちろんありますが
公園で戯れている子どもたちが何を言っているか
言葉がわからなくても想像つきそうなかんじでした。

ただし、大人(おそらくパパママや家族)も
けっして野放し放任状態ではないのですよ。
子どもたちをきちんと目で追って
動きを気にしながらくつろいでいるのです。

周りや人に気遣い

自分の子どもたちを気づかう
そんな大人の様子を見ている限り

ここもやはり、どこの国も同じだなぁと
微笑ましく嬉しく思いました。

こんな風景が世界中にあたりまえになり
奪ったり奪われたりしない

あたえたり、あたえられたりすることで
人々の営みが続いていきますように。

ふとした他愛無い日常の風景から
泣けてくるくらいの心の揺さぶりをうけるとは
正直、自分でも驚きでした。

そういえば、髪を振り乱して
カリカリしながら子育て真っ最中の頃も

あぁなんてしあわせなんだろう!
ふと、そういう思いに満たされる瞬間がありました。

それは決まって
子どもたちとテーブルを囲んで
おやつのお煎餅をバリバリと食べている時など

なぜか特別な時でもなく
ほんの他愛のない日常の一瞬なのです。

今でも不思議に思いますが
久しぶりに「その一瞬」を感じた世界でした。

見守るまなざしをありがとう。


karf ディレクター

島田幾子 Ikuko Shimada
東京・目黒から代官山に移転したばかりのインテリアショップ「karf」で店舗全体の企画を担当。
長年インテリアに携わってきた立場に加え、生活者目線の住まいと暮らし、親として学んできたことや
子育ての環境への考えを、パーソナルサイト「Good Life Tips」で発信。
その人気記事から2023年、絵本『家具ものがたり』を絵本作家の松田奈那子さんとの共著で出版。