どこまでもアナログなモノづくり・・・
建築に関する仕事をして来てつくづく思う事…どこまで行ってもアナログなモノづくりだな~と
土を掘ったり、砂と水を混ぜたり、山から木を切って来て加工したり、
鉄を曲げたり、紙を貼ったり、液体を手で塗ったり、土を塗ったり…
という感じで家電製品を作るみたいにはなかなか行かない
ところがアナログなんだなぁと思う事が良くあります。
この業界は出来るだけ工業製品を使い家づくりをする会社と、
自然素材を使い家づくりをする会社と二極化しているように感じます。
私たちは自然素材を使う会社なので、先に述べた切ったり、塗ったり、貼ったりの
工事が非常に多いです。
自然素材なもので反ったり割れたり、伸びたり縮んだりもあるあるです。
人の手作業で丁寧にひとつひとつ作り上げていきます。
手作業なので家電製品のように全く狂いなく無傷で仕上げ行く事は非常に難しいですが、
そこを追求していかなければならないんだなと思います。
以前に師匠の島田さんがこんな話をしていらっしゃいました。
『家具の製作図面を書く時…角の面取り部分などの寸法を2.7mmRとかにする!
そうする事で、それを見た職人さんが2.5〜3mmを意識して製作する!
間違っても5〜6mmになる事はない』
人の手作業でする事なので0.7mmを正確に行う事は難しいですが、
そこを意識しておけば大きく狂う事もないというレベルです。
手作業のモノづくりだからこそ、その数ミリを意識し心を込めて丁寧に作り上げていくことが
とても大切なんだなと最近よく思います。
同じ図面でも同じ素材でもつくり手の気持ちの入れ方や汲み取り方によって
出来上がったものは全く違うものになってしまうものです。
とは言え
土を掘ったり、砂と水を混ぜたり、山から木を切って来て加工したり、
鉄を曲げたり、紙を貼ったり、液体を手で塗ったり、土を塗ったり…
のアナログなものづくりなので限界もあります。
そこの調和を取って行く事もとても大切だと思います。

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